DAY2 見方をひらく

DAY2 見方をひらく

2025.10.09
TSG Creative-LAB.のDAY2では、下北沢の街を舞台に新しい「見方」を探求するフィールドワークが行われた。参加者たちは子どもの目線やモノクロ写真を通じて、日常の風景を再発見。さらに、バーチャル空間MEsでのコラージュ作成により、見方の多様性を体感した。新たな視点は、クリエイティブな問題解決の鍵となる。
#TSG Creative-LAB.#Shimokitazawa#fieldwork

 NPO法人ETIC.とASIBAは、Tokyo Startup Gateway と連携した探求・実践型プログラムとして、3か月間の Creative-LAB.を開講しました。  Creative-LAB.とは、建築・デザイン・アートなどのクリエイティブ領域を志す若者を対象に、自ら「つくること」を通して、「生き方」を探していくための3ヶ月のプログラムです。

 8月31日、東京都下北沢にある、SHIMOKITA COLLEGEをお借りして、DAY2を開催しました。

SHIMOKITA COLLEGEとは 約124名の、高校生・大学生・若手社会人が互いの経験を持ち寄って「暮らしながら学ぶ」環境が用意された、日本初のレジデンシャル・カレッジ。

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 プログラムの第2回となるこの日は、街に繰り出して新しい「見方」と「表現方法」を育み、課題への応答力を鍛えるフィールドワークを実施しました。前半は、下北沢の街を歩きながら、自分たちで0から作り出した「見方」の実践によって、新しい角度から物事を見つめ直すワークを行いました。後半は、MEsというバーチャル空間を活用して、自分のこだわりや手癖、発見や問いを素早く表現する練習としてコラージュを行いました。

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#1 HOW TO WATCH

 まずは、街を観察する上で実践してみたい物の見方について考えます。これまで自分が実践してきた物の見方を意識的に問い直し、新しい見方を育みます。ツールを通して、自分の思考の癖や理解の枠組みに自覚的になり、見方のアップデートを試みるワークです。

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 私たちは日頃から、あらゆる見方を持って、この世界を知覚し認識しています。身近なツールの1つである、「言葉」は最も根源的な思考の枠組みを作っています。例えば、フランス語のパピヨンは日本語で蝶と蛾の2種類の意味を含む言葉です。言葉の定義の区切り方は周囲の環境への見方を変化させます。

 言葉だけではなく、身近にあるツールも多様な見方をひらくための1つの窓として機能します。例えば、スマホのカメラには、ズームによる対象物の拡大、白黒撮影による色彩の削除、アスペクト比の変更による切り取り方の選択など、多機能な選択肢から新しい見方を作り出すことができます。

 このように人やモノが介することで、つくられる見方それ自体を考え、それを元に街を観察することによって、仮説検証から実践、振り返りのサイクルを一周し、探索的な見立て方の下地を育みます。    現象を単一的な見方で捉えるのではなく、それをどう見立てようか問い続ける柔軟な理解の余白が、新しい見方をつくります。見方の手札を増やすことで、自分の武器だけでは乗り越えることが困難な壁も、複数の捉え方を出発地点に解決を促すことに繋がっていきます。

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#2 FIELD WORK & LUNCH TIME

実際に参加者の皆さんが考えた見方は以下の通りです。

◆ こどもの目線で撮影する、ポートレートで撮影する ◆130秒ごとに繰り返されている要素をモノクロ写真に収める ◆手でフレームを作り、それを他のメンバーが写真をとる

下北沢でのランチタイムも兼ねて、見方の実践をしながら、街を探索していきます。

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#3 COLLAGE

 フィールドワークから戻ってきたら、いよいよ収集物を集め、カタチにする時間です。本ラボではバーチャル空間とリアル空間の行き来によって、参加者の皆さんのクリエイションをより豊かに相互創発したり、記録を可視化することに重きを置いています。

  そこで、MEsの開発者であるa春さんを招き、使い方レクチャーを実施しました。自由自在に写真や音声、3Dスキャンを配置できる思考空間として活用するべく、まずは1つ1つの機能を確かめながら、操作のウォーミングアップを行います。

MEsとは 3D空間で創発的にモノづくりに没入できるデジタルツールです。オンライン上でも、互いのクリエイティビティに触れ合いながら、自由自在にコラボレーションできる、クリエイティブな環境をサポートします。

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 MEsのモノクロの世界観の中で、参加者は手を動かしながら、見方の実践で得られた採集物を組み合わせ、コラージュに落とし込んでいきます。写真を収集するだけでなく、動画撮影や3Dスキャンを行なったグループも見受けられ、それぞれの表現方法の違いに驚きや発見がありました。

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 全体シェアタイムでは、それぞれの見方を実践したことで見えてきた学びを語ってもらいました。

◆ こどもの目線で撮影する、ポートレートで撮影する 虫や土、落ち葉、ガードレール、標識や看板の記号やイラストなどに注目した。低い視野で、目に移る情報量が限られるために1つのイラストや記号などが持つ意味や価値、印象が強まり、想像力が刺激された。 ◆ 130秒ごとに繰り返される要素をモノクロ写真に収める 壁や看板に刻まれたパターンや、等間隔で配置されたものの「繰り返し」が可視化された。また「繰り返し」の範囲、形やものの抽象度を上げるとぱっと見、繰り返しに見えないものが繰り返しに見えてくることがわかった。 ◆ 手でフレームを作り、他のメンバーが撮影する 大まかな対象だけでなく、切り取りたいポイントをフレーミングすることで、対象の何を魅力に思ったのか、メンバー同士で共有し合うコミュニケーションが生まれた。自分では見えていなかったものが、他の人だと見える視点の違いに触れた。

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 ワークショップの最後は、見方の実践を踏まえ、実装アイデアのネクストアクションをワークシートに言語化し、より具体的なステップを考えます。

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 次回は10月中旬にDAY3オープンレクチャーが開催予定です。クリエイションから起業を志し、社会実装に励む先達にお話を伺います。制作集中会と題した作業会を間に挟み、いよいよ本格的にアイデアを形にしていきます。

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